花と緑のネットワークとよなか

理念

設立趣旨書

特定非営利団体 花と緑のネットワークとよなか

代表 高 島 邦 子

 人は本来、物を自分で生産し、自分で消費し、土に戻すという自己完結型の社会を形成していた。植物も、空気や水そして大地から豊潤な栄養分を吸収して育っている。落ち葉や小枝などが、多様な微生物によって自然に土壌で分解され、やがて土になり、それが再び植物に水分や栄養分を供給する循環を形成しているのである。
 地球は、太陽エネルギーとその自転・公転の織り成しによって、四季はもちろん昼夜の循環あるいは水、海水の循環がなされている。また、植物による炭酸同化作用によって有機物が生成し、その循環により、微生物、動植物、人間などの多彩な生命を支えている。この営みこそが持続可能な循環システムである。
 ところが、実利中心の経済システムは大量生産されたものを消費し、廃棄する一方通行型の社会を生み出した。その結果、ごみの排出による環境問題が今や、地域社会と地球環境にまで影響を及ぼしている。また、大地も近年の化学肥料・農薬多投に象徴される農法によって、土の進化と植物の循環に逆行する道を辿っている。
 このような中にあって、先に成立をみた循環型社会形成推進基本法の関連法である『食品リサイクル法』は、有機性廃棄食品の発生抑制、減量、再生利用を促進させるものであり、生ごみを燃やさないで大地に還元することを追求してきた「花と緑のネットワークとよなか」の堆肥化活動は、有機性廃棄食品の再生利用及びその適正な利用方法において、循環の理念と資源の有効活用を実証する取り組みであったといえる。
 この間「花と緑のネットワークとよなか」は、生ごみの堆肥化による土壌改良材の活用を通じて農業者と消費者が連携する「食の循環」を描くことを実行してきた。さらには、公園や空間における花の植栽に土壌改良材を活用することで地域コミュニティを創造する「花いっぱい運動」を広く市民活動として展開するなど、地域における環境活動としての実績を高めてきたが、これらの経験を踏まえ、生命による有機物の循環を身近に実感し、持続的発展が可能な地域社会を展望して、従来に倍した活動を推進できるよう、「花と緑のネットワークとよなか」は、ここに特定非営利活動法人を設立することを決意した。
 この法人は、地球環境を守る市民行動計画である「ローカルアジェンダ21」の取り組みの一環として有機性廃棄食品の資源活用や家庭における生ごみ堆肥化を、より一層目指す。あわせて豊中市の「緑と食品のリサイクルプラザ」事業に市民の立場から参加・参画するとともに、土壌改良材を農業従事者並びに広く市民に頒布及び配布して、有効性の確認を行いながら、活用の拡大を図る。また、土壌改良材を活用した「食の循環運動」「花いっぱい運動」「家庭におけるコンポスト化」「環境教育の普及・啓発及びその実践」などの活動を進めることで、設立の理念と目的を達成するものである。

 

設立趣意書 定款 年次毎の理事・監事

 

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